ようやくPNWのハンドルを取り扱うことになった。
バックスイープ10°という絶妙な角度のハンドルを使ってみると一体どうなるか興味深い。
実際最近のハンドルのバックスイープは7°-9°の間だけど、10°というとPNWしかない。
SOMA Fabrications のJuiceに装着して、トレイルを走ってみた。
登り
舗装路の登りを上ってトレイルに入る場合、立ち漕ぎで上っていくことがあるが、その際はこのバックスイープは邪魔でしかない。バイクを左右に振ることがストレスだし、力を伝え難い。
そうなることは考えにくいけど、XCはマラソンで使用するのはお勧めしません。
下り
しかし、一旦下りのシーンになるとそのキャラクターはガラッと変わり、懐の広さとハンドリングのし易さを体感することになります。
ロングリーチのMTBは、直進安定性が飛躍的に向上するけど、その反面ハンドルまでの位置が少し遠くなってしまうことがある。
ロングリーチの流れを作ったMONDRAKERはこれを解消するために、かなり短いステムを使いこの問題を解消している。
このバックスイープが効いたハンドルを使うと、ロングリーチのバイクの懸念をある程度解決でき、上腕が外旋位になりやすいので肩と首の力も抜けやすく、腹圧がかけやすくなるため体幹の安定感が向上が期待できる。
コーナー
バックスイープ13°のgrungeレンジャーバーは、コーナリングの際にかなりアンダーが出ていたけど、PNWのハンドルはアンダーステアにはなり難い。10°というのは加減ギリギリの絶妙な角度なのかもしれません。
素材
通常のアルミハンドルだと7000番台のアルミが使われることが多いけど、PNWのハンドルは2000番台。
この影響だろうけど、アルミハンドルのくせに地面からの振動があまり気にならない。
もっというと、よくあるアルミハンドルと違い疲労が少ない。
カーボンの長所って軽さだけだったっけ?と勘違いをおこす程度には疲労が溜まりにくい。
結論
5年以上前のリーチの短いジオメトリーのMTBであれば、このハンドルのメリットは享受できないどころか、懐が狭くなりすぎて乗り難くなってしまうことが考えられるけど、最近のジオメトリーのMTBに乗るのであれば、ロングリーチの短所を消してくれる可能性が非常に高い。また、首と肩の緊張が少なくなることでの運動パフォーマンスの向上も期待できます。
使用する際は、今の自分のMTBとのマッチングが重要になるので販売店で相談して購入することをお勧めします。
私のお勧めは、santacruzカメレオンに使用すること。かなり相性いいです。
長所
・絶妙なバックスイープのおかげで、リーチの長いMTBでも操作性が向上する。
・首と肩の緊張が出にくくなるため、体幹の安定性が向上しやすい。
・2000番台のアルミのおかげで、従来のアルミハンドルと比べて疲れ難い。
・税込み7.820円と懐に優しい。
短所
・登りの際に力が伝わり難い。
・リーチの短いMTBとは相性が悪い。
・35mm径のハンドルが無い。
※どういう理屈で、首、肩の緊張が無くなると体幹の安定性が増すのかが分からなければ、連絡を頂ければ体系的にお伝えいたします。
明雅屋WEBSHOPでも販売中