明雅屋の感想

京大最寄の自転車屋です。一般車・MTB・油圧系修理が得意です。

VITTORIA AGARRO 

VITTORIA MAZZAの29インチがとんでもなく品薄で、メーカーに聞いても入荷予定は未定との返答。

已む無く代案を考えるために、VITTORIA AGARRO 29×2.35を使ってみることに。

VITTORIA AGARRO

VITTORIA AGARRO 29×2.35

VITTRIAのタイヤは、サイプ(ノブの上にある溝)の使い方が上手く、それがタイヤの懐の深さにつながっていると思います。

AGARROも特徴的なサイプが入ってます。

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センターには横、45度のノブには斜め、サイドには縦と、様々なサイプが入ってます。これは色々な方向でのグリップを得るために効果的に作用するためのものです。

蛇足ですが、AGARRO とはスペイン語で「掴む」という意味。

MAZZA の時もそうでしたが、タイヤのトラクションがかかる時に効果的にサイプが潰れているのが明確に分かります。それは数あるタイヤメーカーの中でVITTORIA が1番顕著です。

VITTORIAたらしめるのは、サイプの使い方かもしれません。

使用したシーン

  • ゲレンデ 富士見パノラマ

富士見 ゴンドラにて

ゲレンデでも、近場のトレイルでも使用しています。

クロスカントリーのタイヤよりは重いけど、ダウンヒルタイヤよりはノブがゴツゴツしていないタイヤなので、ゲレンデのスピード域ではブレーキングの際少しトラクションが心許ない感はありましたが、1番のネガティブな点はサイドのノブ。

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ハイスピードでバンクの付いていないコーナーを曲がる際は、コントロールを失いそうになることが顕著にでました。

まぁ、ダウンヒルタイヤじゃないから当たり前なんですけどね。

  • トレイル

近場のトレイルにて

しかし、トレイルだとスピードも出さないからちょうどいい。MAZZAに比べると全体的にトラクションは落ちるけど、そもそものレベルが高いので充分。日本のトレイルでよくある、少し湿った軟らかい土の上や木の根に対しては十分なグリップを得ることができます。反面、ウェットな路面や泥には結構性能が落ちる印象です。ノブの間が狭く、低いので想像通りといえばそうなります。

ただ、ノブが低いので転がり抵抗が少なく、トレイルまでのアプローチが容易くなることはトレイルライドにおいて歓迎すべき点。

VITTORIAにはSyerra というタイヤがあるけど、AGARRO はそれの上位互換な位置付け。クロスカントリーには重いけど、激しい下のあるトレイルにはうってつけ。

一応Syerra がダウンカントリータイヤだとしたら、AGARRO はダウンカントリーとオールマウンテンの間。いや、もうよくわからないから、移動の楽なトレイルタイヤという結びでいいか。

 

転がり抵抗         ★★★★★☆

グリップ(高速ゲレンデ)  ★★★☆☆☆

グリップ(トレイル 根・岩)★★★★★☆

グリップ(セミウエット)  ★★★★☆☆

グリップ(フルウエット)  ★★★☆☆☆

コーナー(高速)      ★★★☆☆☆

コーナー(低速)      ★★★★☆☆

マッド           ★★☆☆☆☆

 

富士見パノラマのDHレースで使用した感想ですが、高速だと不安定さが顔を覗かせますが、速度を加減するとすこぶる気分よく走れました。

AGARROのベストな場所は、自走区間があり、低速で走るトレイルにはちょうどいいタイヤ。

MAZZAだと漕ぎが重過ぎると思う方は、AGARROがちょうどいいくらい。

 

価格 税込み10,780円

明雅屋価格 税込み9,163円

 

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