ダウンカントリーバイク。
最近また新しいMTBのジャンルが確立されようとしているようです。
ダウンカントリーの定義
ダウンカントリーバイクとは何か、と調べているとある程度確立された定義があるようです。
イギリスの有名なMTBサイトに分かりやすく書いてありました。以下が抜粋です。
Nothing over 120mm
No more than 120mm of suspension travel at either end. The archetypal down-country bike should have closer to 100mm of rear travel. And if there’s a 130mm travel fork up front, it’s ruled out. Usually. There are some outliers than we allow into the down-country fold. Otherwise the whole thing just gets far too close to a regular trail bike. So, no Norco Optic or Nukeproof Reactor 290c ST. Too trail-bikey.
Having said that, neither rear travel nor fork travel should have less than 100mm. Save that for XC race bikes.
Nothing steeper than 67°
We’re talking head angles here. Non-XC geometry is the key thing that must be included if a bike is to be classed as down-country. And though we say ‘geometry’ we really mean head angle. There’s currently not much consensus about the other angles and measurements on down-country mountain bikes; they don’t all have longer reach numbers, nor steeper seat angles, nor super low BBs.
But the head angle on all down-country bikes cannot be steeper than 67°. 66° is arguably the most commonly seen number.
Big wheels only
You’ll not find any 27.5in wheels here. Nope, not even just on the rear as a modern mullet setup. 29in wheels rule the down-country roost.
Best down country mountain bikes reviewed and rated by experts - MBR
・ストロークは120mm以下で、典型的なダウンカントリーバイクのリアショックは100mmに近いものであるべき。また、トレイルバイクに近づきすぎるという理由で、通常130mmのフォークがついている場合はダウンカントリーの範囲ではなくなります。また、同じ理屈でリアショックが100mm以下の場合はXCバイクに近すぎるので除外されます。
・現在、ダウンカントリーに括られるジオメトリーでコンセンサスが取れている箇所はヘッドアングルのみです。そしてXCバイクではないという意味でその角度は重要になってきます。つまり67°よりも立っているとダウンカントリーバイクのジオメトリーではないということです。
・ホイールサイズは29インチのみです。マレットも含まれません。
訳するとこんな感じでしょうか。
要は、29インチの前後120mm程度のフルサスバイクで、ヘッドが67°以下ということが重要なようです。
トレイルライドに寄せたフルサスXCバイク、というところですかね。
不思議なもので、それ以外の現在確立されているカテゴリーであるDH、エンデユーロ、トレイル、XCは上記のような明確な基準で区別されることはなかったように記憶しております。ただ、ダウンカントリーの場合はこのようにしないと定義付けるのが困難だったのではと察します。
自作ダウンカントリーバイク
XCバイクをトレイルで走りやすくしようという試みはとても共感します。
というのも、私が今乗っているMTBで一番気に入っているものはこれ。Santacruz highball
2年ほど前に組み上げたものです。つまり、ダウンカントリーという概念はあったけど、まだ確立されたジャンルではなかった頃。
因みに、ダウンカントリーという言葉を初めて使ったのはpink bikeのMike Levy さんという方。2018年のpink bikeに掲載された氏のコラムにおいて、ダウンカントリーバイクを次のように定義したようです。
“an emerging category of mountain bike that's a strange, hard to define fusion of cross-country, trail, and possibly even the all-mountain segments.”
「クロスカントリー、トレイル、そしておそらくオールマウンテンの融合という、奇妙で定義しがたいマウンテンバイクの新カテゴリー です。」
話が逸れてしまいました、私のダウンカントリーバイクの話に戻りましょう。
SANTACRUZのHIGHBALLは120mmストロークまで許容範囲です。そのため、下りの安心感を得るため、インナー34mm径の120mmストロークのフォークを使用しています。
フルサスではなくハードテールですし、ヘッドアングルは68°程ですが考えていたことは同じ。トレイルを安心して走れるXCバイク。
XCバイクの巡航スピードは他のどのジャンルより高いため、地元のトレイルを走る場合だと移動がとても楽。それでさらに下りの安全マージンが高ければ最高、という考えの下組んでみました。
4台のMTBを使用していますが、結局トレイルで走るにはこのバイクが一番。
たしかに、これでリアに110mm程度のショックが付いていれば国内のゲレンデであればある程度は楽しめそうです。あくまでも「ある程度は」ですが。
もちろん、適材適所。餅は餅屋。ゲレンデに行けば、ダブルクラウンのDHバイクや、38径のエンデューロバイクが良いに決まっています。
ただ、そう考えてしまうほどにダウンカントリーというジャンルは汎用性もあり適応性もあるものに思えてきます。
私が乗っている、似非ハードテールダウンカントリーバイクでも随分と楽しめているため、期待は自然と高まります。
次の記事では、お求めやすい価格のダウンカントリーバイクの提案です。
明雅屋
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